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グリーンでライトアップ 2月22日頭痛の日 medical tribune寄稿
済生会熊本病院 脳卒中センター 特別顧問
日本頭痛学会理事、日本頭痛協会理事 橋本洋一郎先生 御寄稿
1.グリーンによる啓発活動(ライトアップ)
日本頭痛協会(https://www.zutsuu-kyoukai.jp)が毎年2月22日を「頭痛の日」と定め、日本頭痛学会とともに毎年様々なテーマで啓発を行っています。
2022年から頭痛の日(2月22日)を、片頭痛の方にやさしい色である「緑色」でライトアップすることで疾患の啓発を行うことが各地で行われ始めました(グリーンライト・キャンペーン)。
2022年、2023年に引き続き、2024年も2月22日の頭痛の日にグリーンによるライトアップが熊本でも行われました。
熊本城:2月22日(木)日没〜22時にライトアップ
(https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=53653&sub_id=1&flid=382135)
済生会熊本病院:2月22日(木)〜25日(日)19時〜22時にライトアップ
(https://sk-kumamoto.jp/info/24648/)
熊本赤十字病院:2月22日(木)日没〜翌朝4時頃まで
2.頭痛の日ポスター(日本頭痛協会)
日本頭痛協会は毎年、頭痛の日ポスターを作成しています。2023年からは頭痛の日グリーンライトキャンペーンを推奨しています(https://www.zutsuu-kyoukai.jp/ニュース/)。
2022年、2023年、2024年の頭痛の日のポスターを示します。緑が基調となっています。
2022年
2023年
2024年
3.日本頭痛学会
日本頭痛学会も2月22日は頭痛の日にグリーンをテーマカラーとして頭痛に関する啓発活動を呼びかけています(https://www.jhsnet.net/pdf/zutunohi222.pdf)。「頭痛の日」啓発スライドも作成しています(https://www.jhsnet.net/pdf/zutunohi.pdf)。
片頭痛は光によって誘発されたり、悪化したりします。しかし緑色の光は他の光より、片頭痛を悪化させにくいことが分かっています(Brain 2016;139:1971-1986)。
是非、毎年2月22日の頭痛の日に地域の代表的な建物や建造物などをグリーンにライトアップすることで頭痛の啓発を行って、可能であればマスコミに取材してもらってテレビや新聞等で片頭痛は治療可能な疾患であることを市民に伝えて頂ければと願っています。
4.誰一人取り残さない
2023年のWorld Brain Dayの標語は「Leave No One Behind」(誰一人取り残さない)でした。世界で障害のある人は13億人、原因として一番多いのが神経疾患、2019年の世界での神経疾患による死亡数は約1000万人、障害調整生存年(DALY)は3億4,900万です。18の神経疾患の中で脳卒中がDALYと死亡の最大の原因で、対障害比は42%であり、世界で10億人の片頭痛は16%で、認知症10%、髄膜炎8%、てんかん5%となっています(J Neurol Sci. 2023 Aug 15;451:120720)。なおICD-11で脳卒中が循環器疾患から神経疾患に分類されるようになり、疾病負担の一番大きな領域が神経疾患となりました。
5.片頭痛による社会的損失
わが国の片頭痛による経済的損失は3,600億円あるいは2兆3,000億円と推定されています。片頭痛患者さんは頭痛発作のみならず発作間欠期にも色々な症状が出現しすっきりしない日(unclear days)が多く、crystal-clear day(すっきり日数)が少ないと言われています。頭痛のない日(headache-free-days)は、片頭痛の症状のない日(migraine symptom-free days)を示すものではありません(Headache 62: 818-827, 2022)。
7.頭痛に打ち勝つための技
私は頭痛持ちではありませんが、患者さんから多くのことを教えて貰っています。私(右図)が初診の片頭痛患者さんに診療の一番最後にわたすものを左に示します。
8.片頭痛治療の問題点
わが国のドラッグラグ/ドラッグロス・デバイスラグ/デバイスロスに関する片頭痛治療の問題点を以下に示します。
9.片頭痛サイクルを念頭に置いた治療
私が初診の片頭痛患者さんに説明をするときの資材の一部を下に示します。片頭痛とは摩訶不思議な全身の病気であることを患者さんや家族に理解頂いて治療が始まります。
愛媛県松山市 鷹ノ子病院 貞本泰孝先生御寄稿
愛媛県と松山市にご協力をいただき、愛媛県庁本館ドームと松山市総合福祉センターをグリーンライトアップしました。
日本頭痛協会(東京)などが「頭痛の日」に定めている2月22日、愛媛県庁本館と松山市総合福祉センター(同市若草町)が緑色にライトアップされた。頭痛への理解や医療機関の受診を啓発しようと、県内の専門医ら有志でつくる「Ehime Headache Seminar(愛媛頭痛セミナー)」が呼びかけ、県内で初めて実施した。
日本頭痛協会は2012年発足。頭痛患者に優しい色とされるグリーンをシンボルカラーとし、講演やイベントなどで啓発活動を行っている。
東海大学八王子病院 脳神経内科
外来をグリーンでデコレーションしました
2014年10月医学書院から慢性頭痛の診療ガイドライン2013の市民版が出版されました。
日本で最も権威のある頭痛診療のガイドラインです。
頭痛に悩む方、頭痛についてもっと知りたい方にぜひお勧めいたします。
お問い合わせは医学書院販売部
03-3817-5657へ
3ベネッセのサイトに「子どもの頭痛とは」が掲載されています。
執筆者は藤田光江先生です。
▼子どもの頭痛とは?【前編】
http://benesse.jp/blog/20140514/p1.html
▼子どもの頭痛とは?【後編】
http://benesse.jp/blog/20140521/p1.html
2023年2月22日の頭痛の日に、済生会熊本病院、熊本大学病院、東海大学八王子病院をはじめとしたいくつかの病院で緑色のライトアップを計画しています。
緑色は頭痛治療に良いとされている色で、頭痛疾患撲滅に向けた象徴カラーです。
会員の先生方も何か工夫をされて、緑色の空間をご提供されては如何でしょうか。
橋本洋一郎先生のご尽力により、シンボルカラーにライトアップされました。
済生会熊本病院